面白そうな社長がいたから、入社を決意

牛丼を食べたこともなかったわたしでしたが、牛丼業界でミスター牛丼と呼ばれていた当時の社長はメディアで知っていました。そのすごそうな方が、世間的にはたくさんのお客さまが来られていたセールを「牛丼の味の追求の視点から失敗した」と、語っているのを見て、衝撃を受けました。それは、他社にはない姿勢に思えたのです。ただ来てもらうことで満足するのではなく、𠮷野家の牛丼を追求し続けている姿がかっこよく見え、「この会社を知りたい」と思ったことがきっかけでした。

やったことがすぐに数字として表れる、店長の楽しさ

最初に店長として配属されたのは、競馬の馬券売り場の近くの店舗でした。競馬の出走の時間が決まっているため、忙しそうにされているお客さまが多く、当然、はやさを追求していました。数日、店舗で観察していると、冬場だったので寒そうな方や、少しお酒を飲まれていた方がたくさんいることに気づき、温かいとん汁、日本酒のポスターを発注。すぐに店舗でポスターを掲示したところ、過去最高の売上を記録。自分で見つけた課題を考えて、行動するとお客さまがすぐに反応してくれる。他にも、期間限定商品のおすすめなど、自分が行動した結果が売上などの数字に表れることが、どんどん仕事を楽しくさせてくれました。

経営企画で気づいた自分の強み

わたしが経営企画に配属されたのは、𠮷野家の親会社である𠮷野家ホールディングスという会社が設立されてすぐのタイミングでした。経営指標については、右も左もわからない状態でしたが、先輩に遠慮なく質問ができる環境があり、直ぐに経営企画の仕事には慣れました。というのも、学生時代に入っていたゼミの中で、課題に対して論理的に考え、仮説を検証し、解決策に導く経験をしており、この経験が経営企画の仕事の中でも活かせることに気づけました。当然、意識はしていませんでしたが、自分の強みとして気づけたことも、今となっては良い思い出です。

海外も日本も、大切なことは同じでした

経営企画担当から株式会社はなまる上海へ出向。中国語は話せなかったのですが、これまでの経営企画で学んだ内容をさらに活かせる環境を頂けたため、不思議と不安はありませんでした。課題を発見して、論理展開し、仮説を検証する。成果がでるためのプロセスは海外であっても、日本であっても、牛丼からうどんに販売するアイテムが変わっても、この本質は変わらないことを体験出来ました。また、課題は現場にしかなく、数字を見ても課題が見えない場合は、店舗に出向き店舗の状態を確認する。わからないことはその場で確認する。これも経営企画時代の学びを活かせる内容でした。

メッセージ

飲食業界において、全く未経験のわたしが、「面白そうな社長だ」というだけで興味を持ち、20年以上働くことができています。商売としては飲食業をしていますが、本質はどの仕事にも通じる仕事内容だと思っています。それぞれの成長環境に応じたキャリアパスが一人ひとりに考えられている会社なので、まずは𠮷野家に入社してから他の仕事を考える。そんな選択肢があってもいいと、わたしは思っています。